心を浄化する方法(2)苦しみ悲しみを乗り越えて感謝へ

幸せをつかむには

心を浄化する方法として、点検すべき項目の2番目としては、「苦しみ、悲しみからの自由」というものがあります。

苦しく、悲しい、そうした心から自由になる、それを求めることが大切です。

今、あなたを苦しめているものは、ありますか?

今、あなたを悲しませているものは、何でしょうか?

それは何か、心を客観的に見つめてみてください。

お金でしょうか、学歴でしょうか、地位でしょうか、名誉でしょうか、人間関係、男女関係でしょうか。

愛情の少ないことでしょうか、愛が失われたことでしょうか、財産を失ったことでしょうか、病気になったことでしょうか。

いろいろなことがあると思いますが、心を浄化するには、まず第一に、自分がもっている苦しみや悲しみを、見つめてみる必要があります。

これさえなければ、またはこれさえあれば、自分は幸福になる、と思うことがあるかもしれませんが、仏教の教えに四苦八苦とありますように、この世というものは、苦しみや悲しみに満ちた世界であるということを知ることも、また必要です。

魂は、自由自在であるといわれていますが、この世は肉体をまとわなければ、生きていけません。

肉体は、魂の乗り物であるにもかかわらず、心がこの世の欲望に引きずられてしまうと、魂は重いものとなり、重い波動になっていってしまいます。

鈍重な波動の魂は、死が訪れて、肉体から去る時に重すぎて、天上界へ還ることができなくなってしまいます。

この世において、水を飲まず、食料を摂ったりせず、酸素を吸わないで生きること、睡眠を取らないで生きること、肉体の要求を、無視することは苦痛を伴います。

仏教では、これを色心不二と言われており、人の心と体は別のものではなく、一つのものだということです。

この世では、魂と肉体が、共存していけるような生き方、お釈迦様が言われた中庸を心がける生き方、中道の精神を見い出すことが大切です。

この物質世界というものは、求めるものが手に入らなかったり、肉体も、今まで近くにいた人間関係も、手にあるものが、失われたりする世界でもあります。

その中で生きていることを、人生観として持ち、その苦しみに心をとめる事なく、生きる方法を見い出し、悲しみから自由になるためには、どうすればいいのでしょうか。

お釈迦様は、苦しみ、悲しみから自由になるために必要なものは、この世において、生かされていることの喜びを、感じ取ることだと説かれております。

万象万物によって、あらゆる人々の力によって、私達は生かされているという喜びを知り、感謝の思いを持つことの大切さも説かれております。

苦しみが伴うこの世ではあるけれども、地球、植物、動物、ご両親、きょうだい、友達、縁ある方々が、私たちを育て、生かしてくださっております。

全てが、私たちを生かしてくださっていること、本当は、いつでも大いなる愛で包まれていることに気付かされると、深い感謝の思いが湧いてくるのではないでしょうか。

そして、感謝の思いが、魂の喜びを感じ取ることを導いてくれることでしょう。

この感謝の思いこそ、心の安らぎを取り戻すことができる、心を浄化する方法の一つになるということです。

徳川光圀公のお言葉にも、苦は楽の種、楽は苦の種、今の苦労は、後の楽になるのだから、将来のために、苦労も耐え忍ぶべきとあります。

諸行は無常であり、人生は四季のようなもので、苦しい時あり、喜びの時あり、すべてを人生の一部として受け入れることもまた、心の安らぎを得ることにつながると思います。

そして、その変化があるからこそ、新たな可能性が開かれていくのだと思います。

お釈迦様のおっしゃる通り、苦しみ、悲しみは、私達の魂を成長させてくれるものであり、輝かせてくれるものであるということですね。

闇があるからこそ、光の価値がわかるといわれるように、苦しみがあるからこそ、喜びのありがたさを感じることができるのでしょう。

苦しみ、悩みを、前向きにとらえ、乗り越えていくことで、明るく、建設的で積極的に生きることができ、きっと豊かな人生を送ることができると思います。

皆様が、感謝の思いを深めながら、心を浄化し、未来は明るいと信じて、幸福への道を、生きていけますように、心よりお祈り申し上げます。

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